OtakuAssembly Vol.1が積み上げられ、その上につり銭受け皿(カルトン)がおいてあります

OtakuAssembly 出版記

OtakuAssembly Vol.1が技術書典7で出ました。
https://techbookfest.org/event/tbf07/circle/5710683937177600
ここでは終了後の感想やOtakuAssemblyの成り立ちなどを書いておきます。

OtakuAssemblyの成り立ち

2019/4/14の池袋で技術書典6がありました。
当時上京したてで初めての東京らしい大規模イベントに参加しました。
セキュリティキャンプを超える1万人の人混みの中で今まで見たこともない数の技術書同人誌を見て多くの先端技術やニッチな技術を知りました。
そのときにセキュリティキャンプ2017に参加したときのあの熱さとともに当時思っていた「新たな視点でOSを作る人の支援をする」という目標を思い出しました。
「自分も本を出版して新たなOS自作をする人のお手伝いしたい」、そう熱い思いを抱えて帰宅し密かに文を書き出しました。ところがいざ書き始めると「本を書くのは思っていたより難しい…」「こんな初歩的なネタで受けるんだろうか…」「印刷費も高いし大損はしたくないな…」と多くの壁が立ちはだかりました。そんな不安でモジモジしていたときに@sksat_tty氏に会う機会があり、雑談の後ある話題を持ちかけました…「技術書を一緒に書いてみないか。そうすればボリュームも増えてクオリティーも上がるし印刷費も分担できてリスク回避にもなる。合同誌だとネタにもなるだろうし、もう少しメンバーを増やせばもっと面白くなりそう。」と。sksat氏の返事は芳しくなく「やるならちゃんとした内容でやりたいし今の自分ではその域に達していないから…」というごもっともな意見で話が終わりました。そんな話を聞いて自分も「OSがバリバリできるわけでもないし、やっぱり本を出すのはおこがましすぎるかな…」と技術書執筆の熱も冷めていきました。
執筆作業もおろそかになっていたとき突然sksat氏から声がかかりました。どうやら「『本を書きたい』と言っているうちは書かないんですよ。」と煽られたとのことで、sksat氏とたまたま一緒にいたCra2yPierr0t氏を巻き込んで「本を書こう!!」とSlackチームが結成されました。
その後にTwitterで募集をかけたらメンバー10人以上になったり、Otaku + Assemblyという安直足し算でサークル名が決まったり、脅威の300Pの本ができたり…とあっという間に時が過ぎていき、気づけば技術書典7でサークル側に立っていました。

OtakuAssembly Vol.1を売ってみて

びっくり、ただただびっくりです。
当初も思いもよらなかった300Pの分厚い「薄い本」ができたと思ったら、43秒で一冊売れる勢いで売れてしまって5時間近くダウンロードカードを渡す作業をして、空いた口が塞がらないほどの驚愕です。
終わった後で原稿を読み返してみたら、圧倒的ボリュームで自分が知らないこともサークルメンバーがたくさん書いてくださってました。
OtakuAssembly Vol.1が成功したのは本当にメンバー皆様のおかげです。
こんなリーダー性のかけらのないオタクと一緒に進んでくれて、最終的に二人原稿を落としてしまいましたが「8人分のゴチャゴチャに低レイヤーネタが詰め込まれた分厚い本」というインパクト抜群の本を出版できましたし、そのおかげで売ることができたと思います。
自分の書いた記事が果たしてどんな評価を受けるかわかりませんが、「技術書を書きたいんだ」という思いのたくさん詰まったOtakuAssembly Vol.1を大切にしたいと思います。
次回が出るかわかりませんがその時はどうか皆さんよろしくお願いします。

OtakuAssemblyの良かった点・悪かった点

良かった点

  • ネタ盛りだくさんのボリューミーな本が作れて話題を呼び完売できた
  • 印刷費のリスクヘッジができた
  • 校閲作業をみんなでできた(文章下手な自分にとって大変ありがたい)
  • 作業が分担できたり、様々な知見を頼りにできた

悪かった点

  • お金の話では少し揉めた(しっかり取り決めて厳重に扱うべき)
  • お金の受け渡しに難がありそう(金銭やり取りは最小限にすべき)
  • 意思疎通がうまく行ってない点もあった(これは自分がリーダーを決めたり、役割を指定しなかったのが悪いです…)

終わりに

BOOTHなどでの販売も予定しているのでよかったら購入してください。
購入してくださった皆様、心から感謝します。またどこかでお会いしましょう。